ウィーン訪問記_IAEA編

TMOです。2023.9.21~2023.9.25に高貝先生と共にオーストリアのウィーンを訪問しました。

今回の訪問目的は、IAEAとTU Wienの見学・ミーティング、そして各地の水試料のサンプリングです。

この記事ではIAEA訪問について紹介いたします。

 

今をときめく処理水放出に関するホットニュースによくよく登場する、あのIAEAです。国際原子力機関です。

名前の響きだけで圧倒されましたが、厳粛な雰囲気を保ちつつも人で賑わっていました。

翌週の月曜から総会が催されるとのことでその会場設営や準備が進められている最中でした。ニュースで見かけるIAEA議会の会場をチラ見させてもらえました…。

既視感のありますよね。

ざっと総会前のIAEAの空気を味あわせていただいた後は、水文学部門のラボ見学です。

ラボでは、大規模な質量分析計をMさん自身の手で”組みあげて”計測を実施されています。少数精鋭部隊で大量のサンプルを前処理・計測しているとのことでしたので、装置は基本的にオートメーション化されてました。

どの装置も配線がたくさん伸びており、ぱっと見の見学だけでは盗むのは困難な技術でしたが、刺激と感動をいただけました。自分の未熟さ・浅さを痛感させられましたので今後も精進してまいります。

 

装置の概要説明を受けてふむふむとしているTMOの後ろ姿ではなく、背面にある複雑な装置の方に注目してくださいね!自力で組まれているものですよ!すっごい!

見学する中で、このラボでの計測対象の1つである雨水などの環境水の試料倉庫を見させていただきました。たくさんのサンプル管が棚にぎっしり並べられていました。トリチウムをはじめとした放射性核種の分析を実施し、そのデータベースを蓄積を継続しているとのことです。私も各地の試料水を収集しておりますが、5年後の冷蔵庫を想像して非常に怖くなりました…。

見学させていただきつつ、高貝先生のミーティングも行われていました。私なんぞの口からはとても外に出せないような内容です。内容はもちろん秘密ですが、ヘッド同士の会話に入る隙はなかったのでTMOは黙々と聞き流しておりました。

見学後は、IAEAのバーに連れて行っていただきました。IAEA内はオーストリアの法が届かないエリアのため免税区域です。そのため、ウィーンの街にあるどのお店よりも安い値段で飲食ができるとのことでした。高尚な場所でいただいたビールと私の満足気な顔をどうぞ。これ以上ないくらいのドヤ顔です。

最後に、セキュリティゲートを出てしまう前にちゃっかりサンプリングも済ませました。なかなか汲めない試料水です。レア度が非常に高かったのでもっと大きなサンプル管を持ってこなかったことをすこし後悔しました。

 

IAEAへの訪問と職員の方々にお会いできた時間は自分にとって大きな転機になりました。世界をフィールドとして活動されているラボの規模感とそこで働くラボメンバーの様子、設備、そして技術開発は参考にしたいものばかりです。今すぐにとは決して言えませんが、一歩ずつ自分も成長していきたいです。そんな決心のつく、いい機会でした。

次回の記事では、TU Wien訪問と各地でのサンプリングについて紹介いたします。

 

TMO