研究室の活動 (過去コチラからご覧ください) Archive

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みちのく分析化学シンポジウム2017(@弘前大学)で研究成果発表&ポスター賞受賞

7月22日(土)、弘前大学において開催された「みちのく分析化学シンポジウム2017」に大学院生1名が参加し、ポスターによる研究発表を行ってきました。

タイトルは下記のとおりです。

・阿部未姫,佛願道男,五十嵐淑郎,高貝慶隆「ウランイオン除去を目的としたデスフェリオキサミンB固定化マイクロポリマーの開発」

そして、こちらのポスターは「最優秀ポスター賞」を受賞しました!!

おめでとうございます♪

 

 

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平成29年度日本分析化学会東北支部若手交流会&ポスター賞2件受賞

7月14日(金)〜15日(土)、平成29年度日本分析化学会東北支部若手交流会が秋保温泉で開催され、大学院生6名、学部生4名が参加し、研究発表(招待講演1件、ポスター2件)を行ってきました。発表タイトルは、下記のとおりです。

【講演】

〇中川太一(1)、Willie L. Hinze(2)、高貝慶隆(1)(3)「ナノによるナノの制御 ~熱感応性界面活性剤によるジプサムロッドのサイズ制御」(招待講演)

【ポスター】

◯尾形洋昭(1),古川真(1)(2)(3),高貝慶隆(1)(4)「ICP-MSによる放射性Srと放射性Iの2核種同時分析」

〇永作美有(1)、Willie L. Hinze(2) , 高貝慶隆(1)(3)「銀ナノ粒子のワンポット合成とミクロ相への高密度パッケージ」

 

そして、ポスター発表の2名は、ポスター賞を受賞しました!!

おめでとうございます\(^o^)/

 

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第77回分析化学討論会で研究成果発表を行い、M1が「若手ポスター賞」を受賞!

第77回分析化学討論会が、5月27日(土)〜28日(日)龍谷大学(京都)において開催されました。

当研究室からは、研究員1名、大学院生2名、4年生1名が参加し、研究発表(一般講演1件,ポスター2件)を行いました。多くの研究者と意見交換等を行い、大変貴重な経験となりました。

タイトルは下記のとおりです。

・永作美有,Willie L. Hinze,高貝慶隆「曇点抽出法を利用する銀ナノ粒子のワンポット合成と両性イオン界面活性剤相への超高密度濃縮法の開発」

・尾形洋昭,古川真,高貝慶隆「スプリット流路を利用するカスケード型ICP-MS法による放射性ストロンチウムと放射性ヨウ素の同時定量分析」

・Ayala Alejandro, Yoshitaka Takagai「On-line solid-phase extraction for sequential determination of strontium and nickel by microwave plasma atomic emission spectrometry」

そして、大学院修士1年生の永作美有さんが、ポスター賞を受賞しました。

おめでとうございました!

   

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Pittcon@シカゴで研究成果発表を行いました

29 年 3 月 6 日(月)~ 3 月 9 日(木)シカゴで開催されたPITTCON2017で研究成果発表を行いました。

高貝研究室からは、大学院生3名、4年生1名が発表しました。タイトルは下記のとおりです。

  • T.Nakagawa, W. Hinze, Y. Takagai, “One-Pot Size-Controllable Synthesis with In Situ Preconcentration of Calcium Sulfate Nanorods via Use of Thermoresponsive Nonionic Surfactants”
  • M.Abe, M. Butsugan, S. Igarashi, Y. Takagai, “Synthesis and Evaluation of Desferrioxamine B-Modified Acrylic Resins and Its Adsorbability of Uranium(VI) Ion”
  • A.Endo, R. Miura, W. Hinze, Y. Takagai, “Utilization of Zwitterionic Thermoresponsive Surfactants for the Synthesis and In Situ Preconcentration of Monodispersed Spherical Gold Nanoparticles”
  • M.Konnno, Y. Takagai, “Simple Radiometric Quantification for Strontium-90 Using Iron–Barium Coprecipitation Following Gross Beta Measurement and the Application to Sea Water Around Fukushima”

 

 

 

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次世代イニシアティブ廃炉技術カンファレンス(NDEC-2)で受賞

2017年3月7日に東京工業大学大岡山キャンパスにおいて、「次世代イニシアティブ廃炉技術カンファレンス(NDEC-2)」
https://www.jst.go.jp/nuclear/training/training_ndec2.html
が開催されました。本研究室からは、伊藤千尋さん(M1)が「表面電離型質量分析計を用いる同位体希釈‐トータルエバポレーション法による微量ストロンチウムの精密定量法の開発」と題したポスター発表において、核種分析に関する研究部門で研究奨励賞を受賞し、さらに、最優秀ポスター部門賞でも表彰されました。

本当におめでとうございました。

 

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日本分析化学会「分析化学誌」に総合論文が掲載されました。

2017年4月号の日本分析化学会「分析化学」誌に放射性ストロンチウム(Sr-90)の高周波誘導結合プラズマ質量分析(ICP-MS)に関する総合論文が掲載されました。

【著者/論文誌名】 高貝慶隆*,古川真,亀尾裕,松枝誠,鈴木勝彦, 分析化学, 66, 223-231 (2017).

【タイトル】“多段濃縮分離機構を備えるICP-MSによる放射性ストロンチウム分析”.

【DOI】 https://doi.org/10.2116/bunsekikagaku.66.223 (⇒PDF別刷が無料でダウンロードできます)

【概要】この論文は,Sr-90を高周波誘導結合プラズマ質量分析計(ICP-MS)で分析する方法について概説した総合論文です.

放射性ストロンチウム(Sr-89やSr-90)は,α線やγ線をほとんど放出しないβ線放出核種であり,放射性セシウム等のγ線放出核種と比較して迅速に分析することが難しい核種です。この要因は,天然にある様々な核種から放射されるβ線のスペクトルが,それぞれ重りあってしまうため,どれがどの核種のスペクトルなのかの識別することができないためです。そのために煩雑な化学分離操作によってSr-90を単離して分析しています。これまで一般的な放射能分析法(ミルキング-低バックガスフローカウンター法)では,この化学分離の作業や効率的に分析するために必要な工程に多くの時間(2週間~1か月程度)を費やしてきました。

可能な限り早い廃炉の実現のためにも,迅速で精度の高いSr-90分析方法が求められてきました。私たちの研究グループでは,ICP-MSを用いた新しいSr-90分析法(=カスケード型濃縮法を組み込んだオンライン濃縮-ICP-MS法)を発案・開発してきました。この総合論文では,東日本大震災に伴って生じた東京電力福島第一原子力発電所(1F)事故後の廃炉措置において活用させるため,事故から5年間で開発してきた基幹技術と複数の要素技術ついて総説しています。

現在,いくつかの要素技術を付帯したこの方法は,実際の1F廃炉現場(=堰内雨水分析)において,Sr-90の検出下限値が0.056 ppq(0.28 Bq/L)で,1検体を20分程度で分析しています。また,この繰り返し分析精度(10 ppq(50Bq/L)でのn=10)は相対標準偏差2.9%を示しています。ここで解説した技術は,これまで放射能分析やICP-MS分析では達成できなかった問題を打開し,分析化学的にも新しい可能性があることを示していることを付記しています。

 

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日本分析化学会「分析化学誌」に論文が掲載決定となりました。

2017年3月号の日本分析化学会「分析化学誌」に放射性ストロンチウム分析の自動計測システムの補正法に関する論文(報文)が掲載されました。

【著者/論文誌名】 古川真,松枝誠,高貝慶隆, 分析化学, 66, 181-187.

【タイトル】“オンライン固相抽出/ICP-MSにおける放射性ストロンチウム分析のための内標準補正シグナル積算法の開発”.

【DOI】 https://doi.org/10.2116/bunsekikagaku.66.181  (⇒論文のPDFが無料でダウンロードできます)

【概要】オンライン固相抽出-誘導結合プラズマ質量分析装置(ICP-MS)は,放射性ストロンチウム(Sr-90)を迅速に分析できる手法です。これは,福島第一原子力発電所の廃炉措置に関する分析業務でも活用されています。このICP-MSは,単独で使用するよりも,オンライン固相抽出という分析感度を向上させる機構を併用することで,非常に低濃度レベルまでSr-90を正確に分析することができます。しかし,試料によっては、Sr-90と共に濃縮された共存物質が溶出し,その濃度が非常に高濃度であると,プラズマに導入されたときにシグナルが減少(減感)して,分析値に狂いが生じる可能性があります。

今回,この問題を解決するために,新しい補正法を開発しました。内標準物質というSrとは関係ない元素を利用して補正する手法とシグナル積算法という計算方法を利用した「内標準補正シグナル積算法(ISCSI)」を開発しました。この方法は,クロマトグラム状のカラム濃縮・溶離ピークと,オンラインで添加された内標準元素の連続シグナルを同時に計測します。これによって得られたシグナルを逐次,補正してピーク面積として得る手法です。本論文では,一例として,Sr-90分析へと適用し,共存元素濃度が比較的高い環境試料水にSr-90の添加回収試験を実施しました。本法を使用しない場合は,添加量に対し87%の分析値として得られましたが,本法を使用することで103%に補正できました。また,0.4~2.0 ppq(2~10 Bq/L)のSr-90溶液50mLにおける繰り返し測定(n=10)ではRSD 5.2~12.6%と高い再現性を示し,良好な結果を得られることがわかりました。

 

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H28度 放射線取扱主任者試験 7名合格

国家資格である「第二種放射線取扱主任者」に高貝研究室のメンバー7名が合格しました。

「放射線取扱主任者」とは,放射線障害の防止を監督する者のことで,国家資格に位置付けられます。資格は第1~3種があり,第1種と第2種には国家試験があります。第2種試験は,同年8/26(金)に実施され,当研究室からも(第58回,仙台会場で)受験しました。

(公)原子力安全技術センターより,合格者情報の公開,ならびに,試験問題と正答の掲載がありました。

その情報によると,受験者2,623名,合格者 801名,合格率 30.5% のようでした。2016年10月24日に合格者の発表があり,合格証が手元に届きました。

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国際会議「事故廃棄物の安全管理に関する研究カンファレンス(RCWM2016)」@いわき

平成28年11月7日(月)に日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉国際共同研究センターの主催で開催された国際カンファレンス「事故廃棄物の安全管理に関する研究カンファレンス(RCWM2016)」
(開催場所:いわき産業創造館(LATOV)6F 企画展示ホール)において,高貝が招待講演者として発表しました.

発表者: Yoshitaka Takagai, Makoto Furukawa, Yutaka Kameo, Katz Suzuki,

タイトル: ”Rapid analysis of Sr-90″.

ホームページ: https://fukushima.jaea.go.jp/initiatives/cat05/RCWM2016.html

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国際学術会議「第12回日韓材料界面シンポジウム」@御殿場

平成28年11月2日(水)〜5日(土)に開催された、国際学術会議「第12回日韓材料界面シンポジウム」において招待講演を行いました。

シンポジウムでは、Y.Takagai 「Smart Condensation of Spherical Gold Nanoparticles in Surfactant-Rich Medium」の発表を行いました。

https://www.cheme.kyoto-u.ac.jp/2koza/jksm2016/index.html

 

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ふれあい科学館@郡山

平成28年10月22日(土)に高貝研究室のメンバーで,郡山のふれあい科学館にて,小学生を対象に科学実験講座を行いました。

講座内容は「色を取り出し、光をつくる!?」ということで,紫キャベツから色素を取り出し,身近にある洗剤やレモン汁などを使ったpH変化による色の変化みる実験と、いろいろな色素の溶液にブラックライトを当てて溶液を光らせる実験を行いました。

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それぞれに、身近にある溶液が中性、酸性、アルカリ性のどの種類になるのか予想を立てて実験を進めて行く様子は、科学の探究心に触れてもらえるいい機会だったのではないでしょうか。小学生なとが科学に触れる機会を増やせるこの活動に、今後とも協力して行きたいです。

 

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Environmental Chemistry Letters誌に論文が掲載されました。

Springer社「Environmental Chemistry Letters」に五色沼に存在するユニークな形状の天然ナノ粒子についての論文がオンライン掲載されました。

【著者/論文誌名】 Y. Takagai, R. Abe, A, Endo, A. Yokoyama, M. Konno, Environmental Chemistry Letters, 14(4), 565-569 (2016).

【タイトル】“Unique aluminosilicate-based natural nanoparticles in the volcanogenic Goshiki-numa pond”.

【DOI】 DOI: 10.1007/s10311-016-0592-0

五色沼湖沼群はdsc_0448,湖面が様々な色調を呈し,風光明媚な場所であることから福島県を代表する景勝地として知られています。五色沼湖沼群は湖沼ごとに,青色,赤色,緑色など独特の色彩が観察されます。その中でも,独特の美しい青色に呈する要因は,長年,観光客だけでなく多くの人々の興味の対象でした。これらの湖沼(毘沙門沼,青沼,弁天沼,るり沼)は,日中が最も鮮やかに見えること,また水中に銅イオンや青色色
素が溶解していないことから,青く見える要因は湖沼中のコロイド粒子による光の散乱と考えられてきました。これまで,この微粒子をアロフェンと指摘されてきましたが,五色沼湖沼群で微粒子がどのような粒子径,及び,形態で存在しているのか,さらに,散乱に寄与しているかに関しては示されていませんでした。

本研究では,五色沼湖沼群を採水して,特徴的なナノ微粒子を発見(採取)し,その粒子形状やその元素組成ついて様々な分析装置を使用して調査しました。

今回の研究で,この湖水に含まれる微粒子は,形状が円筒状で,外径が約40 nm,長さ約70 nm,円筒の中心に孔径30 nmの細孔を有する微粒子であることがわかりました。

また.非結晶性を示すケイ酸アルミニウムで構成される微粒子で,アルミニウムとケイ素の比が2:1でした。ケイ酸アルミニウム微粒子では,イモゴライトやアロフェン,ハロイサイトなどの天然化合物が知られているが,いずれも粘土質に含まれるものでした。今回,初めて,水中に浮遊するコロイド上のナノ微粒子の形状や大きさ,X線回折パターン,赤外線吸収スペクトルなどより,この化合物は異なる新しい種類の微粒子である可能性があることが分かりました。

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日本分析化学会第65年会にて若手ポスター賞2件受賞!

2016年9月14‐15日,「日本分析化学会第65年会」(北海道大学)が開催されました。

若手ポスターセッションで発表された講演245件から,本研究室の遠藤新さん(M2),および,中川太一さん(M1)が若手ポスター賞に選ばれました。

遠藤さんは,イギリス化学会(RSC)より最高賞のRSC Analystポスター賞,そして,

中川君は,日本分析化学会より若手ポスター賞が贈呈されました。

色々な大学の助教の先生方や博士課程の精鋭が居並ぶ中での受賞,本当におめでとうございます。

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日本分析化学会第65年会(札幌)で研究成果発表と特別講演を行いました。

2016年9月13日‐16日に北海道大学で開催された「日本分析化学会第65年会」において研究成果発表,ならびに,特別講演の計5件を発表しました。

(1) 温度感応性界面活性剤による金ナノ粒子のワンステップ合成・濃縮法
○遠藤 新 ・ 三浦 亮 ・ Willie L. Hinze ・ 高貝 慶隆

(2) ナノワイヤへの形状変形を伴う球形銀ナノ粒子のマイクロ抽出システム
○中川 太一 ・ Willie Hinze ・ 高貝 慶隆

(3) 表面電離型質量分析計を用いる同位体希釈-トータルエバポレーション法による極微量ストロンチウムの精密定量法の開発
○伊藤 千尋 ・ 宮崎 隆 ・ 若木 重行 ・ 鈴木 勝彦 ・ 高貝 慶隆

(4) スプリット流路を利用したオンライン固相抽出ICP-MSにおける回収率同時計測法の開発と放射性ストロンチウム90分析への応用
○古川 真・ 高貝 慶隆

(5) 【特別シンポジウム講演】  福島第一原発の汚染水対策における分析化学の挑戦
~90Srの迅速計測と要素技術の開発~
○高貝 慶隆 ・ 古川 真

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アメリカ化学会「Analytical Chemistry誌」に論文が掲載されました。

アメリカ化学会「Analytical Chemistry」に定量と回収率の同時自動計測システムについての論文が掲載されました。

【著者/論文誌名】 M. Furukawa, Y. Takagai, Analytical Chemistry, 88(19), 9397-9402 (2016).

【タイトル】“Split Flow Online Solid-phase Extraction Coupled with ICP-MS system for One-shot Data Acquisition of Quantification and Recovery Efficiency”.

【DOI】 DOI: 10.1021/acs.analchem.6b03195

【概要】

オンライン固相抽出-ICPMS法は,金属イオンの超微量分析において大変有用な分析技術の一つです。この技術は,カラムと呼ばれる吸着部位(固相抽出)と高感度分析機器(ICPMS)から成り立つ自動分析システムです。 分析ターゲット(金属イオン)を選択的かつ高精度に分析することができます。

しかしながら,実際の試料には,分析したいターゲットのほかにも様々な夾雑物が含まれています。そのため,実際の分析では,その成分の影響を受けて,分析ターゲットの回収率が変化している場合があります。これまでの方法では,回収率を直接求めることができなかったため,夾雑物が多く含まれているサンプルでは,正しい定量(分析)ができているかどうかわかりませんでした。outline

この問題解決のために、カラムをバイパスする分岐流路(スプリットライン)を新たに設ける手法を開発しました。これにより,たった1回の試料注入で,分析ターゲットの定量分析と回収率測定を同時に測定することができます。

この方法を使用すれば,たとえ試料中に定量を妨害する成分が含まれていたとしても,回収率から定量値を補正することができます。そのほかにも,本法は、様々な応用できたことを報告しております。

 

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英国王立化学会『Chemical Communication』誌に研究成果掲載&バックカバーでハイライトされました。

イギリス王立化学会の『Chemical Communication』誌のissue 65 (4th Aug 2016)に研究成果が掲載されるとともに,当該号のバックカバーデザインに選ばれました。

【著者/論文誌名】Yoshitaka Takagai, Ryo Miura, Arata Endo, Willie L. Hinze, Chemical Communications, 2016, 52,10000-10003.

【タイトル】One-Pot Synthesis with in situ Preconcentration of Spherical Monodispersed Gold Nanoparticles using Thermoresponsive 3-(Alkyldimethylammonio)-propyl Sulfate Zwitterionic Surfactants

【カバーデザイン】 RSCのサイトより,PDFが無料でダウンロードできます。   1

【概要】

金ナノ粒子(AuNP)は,様々な分野で応用されている最先端の機能性材料の一つです。しかし,AuNPは,濃度が高いと容易に凝集してしまう性質があります。したがって,高濃度の状態で,AuNPの単分散の状態を保つことは大変困難です。本研究では,温度感応性界面活性剤を用いることで,合成・濃縮・抽出のプロセスをワンステップで行い,単分散状態の高濃度のAuNPを作ることに成功しました。界面活性剤には,両性イオン界面活性剤を使用して,金イオンからワンステップで合成・濃縮・抽出し,市販のAuNP溶液の約250倍の高濃度状態を作成しました。この状態は,室温で少なくとも3ヵ月間以上,維持できることを実証しました。

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Analytical Sciences誌に研究成果が掲載され、Hot Articles(注目論文)に選ばれました。

2016.6.13付け,当研究室の研究成果が日本分析化学会の英文専門学術誌 『Analytical Sciences 』誌の6月号に掲載され、当該月号のHot Articles(注目論文)に選出されました。

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【著者/論文誌名】 T. Ohtomo, A. Yokoyama, M. Konno, O. Ohno, S. Igarashi, Y. Takagai*,  Analytical Sciences, 32(6), 623-629 (2016) .

【タイトル】“β-Cyclodextrin as a metal-anionic porphyrin complexation accelerator in aqueous media

【概要】 ポルフィリン化合物は,分析化学に限らず,化学分野の多くで利用される機能性分子の一つです。そのなかでも水溶性ポルフィリンは,金属イオンと反応して鋭敏な色彩変化や蛍光を発行するため,センサーや分子認識素子として利用されています。ポルフィリンは分子の中心に金属イオンを受け取るスポットがありますが,加熱や超音波などの強いエネルギーを加えないと金属イオンと反応しづらいという難点がありました。これは,生体試料やナノ構造を含む試料に応用する際に,変性や凝集の原因となってしてしまうため,その分野では,ポルフィリンを使用したセンサーや分子認識ができないという問題がありました。

今回,私たちの研究では,11種の金属イオン(Ag (I), Cd (II), Co (II), Cu (II), Fe (II), Fe (III), Mn (II), Pb (II), Pd (II), Sn( II), Zn(II))とアニオン性ポルフィリンの代表格である5,10,15,20-tetraphenyl-21H,23H-porphinetetrasulfonic acid(TPPS4)が,β-シクロデキストリン(β-CD)を加えることで反応が加速される効果を見出しました。また,この反応が加速する効果を,特殊な条件ではなく,ごく日常的な常温の水溶液中で実証することができました。これまで金属ポルフィリンの錯形成反応に要求されてきた加熱や超音波照射操作が必要なくなり,より温和な条件での反応加速に成功しました。この効果は,CD-TPPS4-金属イオンの三元錯体(バイキャップ錯体)を形成することで,錯形成反応を加速させていることが分かりました。また,この効果は,β-CDでしか反応加速を見せない珍しい例であることも確認されました。この研究により,ポルフィリンの適応範囲がより広がるものと期待しています。

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加藤宝光先生の講演会@福島大学

平成28年6月1日(水), コロラド州立大学 環境放射線保健科学学部 准教授 加藤宝光先生をお招きして,「低線量放射線の影響」についての講演が開催されました。低線量放射線の生物影響についての知見は,廃炉作業における防護や汚染地域における生物への影響評価等,福島第一原子力発電所に関連する諸課題を考える基礎として極めて重要です。本講演では,放射線による発がんのメカニズムの説明,低線量放射線でおこる生物影響,遺伝子変異が引き起こす放射線感受性など,低線量放射線の生物影響について学ぶことができました。

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五色沼の青色色彩に関する研究成果報告/新聞掲載@福島民友

 

平成28年3月14日(月),五色沼湖沼群の青色色彩に関する研究報告が福島民友(23面),福島民報新聞(5面)に掲載されました。

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同位体比計測実習@JAMSTEC高知コア研

平成28年3月22日(火)~23日(水)に,  同位体比計測の実習をJAMSTEC高知コア研にて行いました。

 

 

 

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核種分析実習@化研

平成28年3月14日(月)~16日(水)に,  放射性ストロンチウムの分析方法に関する実習を(株)化研にて行いました。

 

 

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Pittcon2016@アトランタ

平成28年3月6日(日)~9日(水),  アメリカのアトランタにて行われた国際学会Pittcon2016に参加しました。

日本では体験できない分析機器の実機とそのメカニズム,さらには,海外における計測機器のベンチャー企業の独創的な発想と実現力を体感し,また,併設されている海外の学生たちのポスターの表現力とアクティビティーを見ることにより,自らの研究に活かすことを目的としています。

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同位体測定や放射線測定の実習@SUREC(イギリス・グラスゴー)

平成28年3月2日(木)~6日(金),  同位体測定や放射線測定の実習を、SUREC(イギリス・グラスゴー)にて行いました。

SURECにはかつて研究用の原子炉があり,それを廃炉にした経験があるため,学ぶことが沢山ありました。SURECでは,同位体比分析に特化した研究施設があり,様々な種類の同位体比質量分析計をゆうしています。特に,高度な前処理装置や前処理の徹底した技術の水準の高さが目につきました。2日目以降は,放射線計測のグループと加速器質量分析(AMS)のグループに分かれて,実習を行いました。同位体測定や放射線測定を行う装置などの見学とその仕組みについて学びました。

 

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同位体比計測とクリーンルームの実習@JAMSTEC(神奈川県)

平成28年2月18日(木)~19日(金),  同位体比計測、クリーンルームでの実習をJAMSTECにて行いました。

 

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2015年度、卒業研究発表会が行われました。

平成28年2月12日(金),2015年度の卒業研究発表会が行われました。

高貝研究室からは,3名が下記のタイトルで発表しました。

鈴木崇太 『カスケード型ICP-MSシステムを用いた試料適応性に関する性能評価』

中川太一『トリトンX-114曇点抽出による銀ナノ粒子形状変形現象の諸因子の解明』

伊藤千尋『放射性ストロンチウム定量を目的とする表面電離型質量分析計を用いる同位体希釈-トータルエバポレーション法の開発』

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今までの研究成果を,堂々と発表しました。

お疲れさまでした。