お待たせしました。TMOです。やっとブログを書く機会が回ってきました!
2020年2月23日(日)~3月1日,国際原子力人材育成イニシアティブ事業の一環としてイギリス研修に行ってまいりました。
今回の研修の目的は,シェフィールド大学でガラス固化やジオポリマー等の放射性廃棄物処理処分に関する研修を行うこと,また,東京電力HD株式会社ロンドン事務所やイギリス国内の原子力関連企業見学などを通じて原子力分野において海外で働くことへの関心を高めることです。
今回はCOVID-19の影響でシェフィールド大学での研修を残念ながら行えなくなってしまいました。しかし,それでもとても有意義な研修になりました。
2月23日(日)
現地時間15時半ごろに,ヒースロー空港に到着しました。12時間のフライトは私も0花もはじめてだったためじっとしていることが苦痛でありました。それでも空港に到着すると解放感とイギリスの若干冷たい風でリフレッシュできました。
2月24日(月)
午前中は,東京電力HD株式会社ロンドン事務所を訪問しました。
← 一番左前の席に座ってらっしゃるのがY木さんです。
今回の研修の前半3日間は,Y木さんにコーディネートしていただいたと言っても過言ではございません。
Y木さんからは,イギリスにおけるエネルギー産業と原子力に関する話を伺いました。
この日の昼食は,Y木さんおすすめの屋台村に行き,ビビンバをいただきました。
イギリスにきて早々にお米にありつけました。お米も日本のお米に近く,非常においしかったです。
午後は,はじめに原子力輸送協会(WNTI)の方々とお会いして話を伺いました。
← 前に立っている方がWNTIのトップであるJさんとNさんです。
Jさんからは,WNTIの大まかな紹介をしていただき,Nさんからは原子力輸送についての講義をしていただきました。
原子力輸送では,安全管理の規則が事細かく決まっており,その甲斐もあり世界中で年間2000万回も行われている放射性廃棄物輸送時における重大な放射性被害をもたらす事故は,協会発足以来50年以上起こっていないとのことでした。とても驚きましたし,WNTIの尽力あってこそのことだと思いました。
次に,世界原子力協会(WNA)の事務所を訪問しました。
← 一番右前の席に座ってらっしゃるのが,Kさんです。
ここでは,日本やイギリスに限らず,世界各国の原子力事業への取り組みの具合や目標について伺いました。
WNAの事務所の会議室でお話を伺ったのですが,机の中央にイギリス名物ショートブレッドが用意されていて頂くタイミングを伺っていました。話の途中でKはしさんが勧めてくださり飛びつきました。とても甘くて美味しかったです。
この日の夕食は,Y木さんに案内してもらってフィッシュアンドチップスを頂きました!
← これを鈴木先生を含め,Y木さん以外の6人がそれぞれ注文したためやや苦しみつつもおいしくいただきました!
しかし,私は0花と半分ずつ食べればちょうどよかったと後悔しました!
2月25日(火)
この日は,オックスフォード郊外にあるRACEという施設を訪問しましたが,
立入りが難しい環境で用いるロボットやツールの開発,改良,技術向上を行っているとのことでした。
原子力発電の需要と原子炉のメンテナンスのためにロボットが重要視されているという話を伺いました。また,実際にRACE内で所有しているロボットの紹介と実際にオペレーターの方が操縦している様子を見学させていただきました。
こちらのJETという名前のロボットは,福島第一原子力発電所の廃炉作業にもいずれ関わる技術とのことでした。燃料デブリを取り出す際に用いるとのことでした。見学させていただいたときは,この写真中央に写っている黄色のアームを動かす訓練をしていました。
← RACEの前で撮った集合写真です。みな満足気な顔をしています。
機械技術の分野から廃炉について考えたことは今までなかったので貴重な視点を得ることができたと思いました。
この日は,夕方までオックスフォードの町に滞在しました。街並みがとても美しかったです!
← セント・メアリー教会からの景色!階段がとても狭くかつ急で怖かったのですが良き眺めでした!
数分前まで雨模様だったのが一変して天気も良くなり,日ごろの行いの良さが伺えます。
← クライスト・チャーチの中です。心が浄化されました。
← かの有名なハリーポッターの食堂です!興奮!
2月27日(木)
26日(水)の列車による移動日を経て,ホワイトヘブンの町へやってきました。
この日は丸一日かけてセラフィールドサイトの見学でした。
見学した施設は,Pile Fuel Storage Pond,Windscale AGR,THORPの3か所でした。
この中で,特に印象に残ったのはWindscale AGRでの見学です。イギリス独自のAGR式原子炉をもつ施設でした。過去に,火災事故が起こったとのことでその際の作業員の方の脱出経路の話なども伺いました。見学終盤に,大音量の警報が鳴りとても怖かったです。
見学後の帰りの車では全員爆睡して帰りました。この日の説明は当たり前ですが全て英語での説明だったため疲労感がとても大きかったです。また,もっと英語力が高ければより高度な質問もできたのだろうと思い,非常に悔しかったのでもっと学習に励もうと思いました。
2月29日(土)
28日(金)の移動日を経て,シェフィールドの町へやってきました。
事前に,田舎であると伺っていたのですが田舎者の私にとっては非常にちょうどよい混み具合,町具合でロンドンよりも過ごしやすいという印象でした。
残念ながら訪問が叶わなかったシェフィールド大学を外から拝みました。
この日は,丸一日フリーの日だったので,0花と一緒に買い物を楽しみ,お酒を少しいただきました。いい休日をシェフィールドで過ごせました。
以下,合間を縫って観光を楽しんだ様子も紹介しておきます。
← シェフィールド市役所の前にあった英国レディの銅像です。可憐な3ショットですね!
← 最終日,ギリギリで行けました!大英博物館です。マッハで回りました。
← 0花と恐らくエジプト人です。2人ともとても楽しそうです。
← かの有名な9と4分の3番線です。
← 頑張って冷静さを保とうとする0花。飛行機はやや苦手なようです。
今回は,縁あって国際原子力人材育成イニシアティブ事業の一環としてイギリス研修に参加することができました。日頃の研究室での生活の中では体験できない経験をすることができました。
また,次に海外へ渡航する際には自分の力で学会に参加できるように日々勉学に励もうと思います。
TMO