Archive for 9月, 2022

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放射化学会第66回討論会@東京大学

皆さんこんにちは,GSWです。
初めてブログ執筆を担当することになり緊張しております…。

さて,今回は2022年9月15日~17日に開催された放射化学会第66回討論会(東京大学本郷キャンパス)のレポートです。

高貝研からは,私とNpさんがポスター発表,高貝先生が招待講演を行いました。

     

ありがたいことに,16日のポスター発表にはF川さんと日本分析化学会帰りのKIMさんも聴講に来てくれました。
久しぶりのポスター発表で緊張しましたが,1時間では足りないくらい議論が白熱し,大いに刺激を受けました。
Npさんも大御所の先生方に臆せず,質疑応答していたというウワサです。

あっという間だったポスター発表が終わり,マグロの中落ちを貪るNpさん。目がこわい…。

     

翌日17日の早朝は,高貝先生・KIMさんとともに神田明神と湯島天満宮をお参りしました。
私が漠然と「あたまがよくなりますように」とお願いしていたところ,
高貝先生は「予算が取れますように」と非常に具体的なお願いをしていました。
お願いする前に日頃の感謝を伝えるのがコツなのだそうです。

少し早めの昼食は東大中央食堂の名物「赤門ラーメン」。
見た目よりも辛さ控えめ,キムチテイストのあんかけラーメンという感じで,美味!
ただし,スーツの方はあんかけのハネにご注意ください。
私とKIMさんはブラウスにシミをつけてしまい,しばし意気消沈でした…。

午後は平田岳史先生の研究室見学のため,東京大学理学部化学東館へ。
東大本郷キャンパス最古の建物にある最先端の分析装置とは…?
こちらについては別記事でレポートしますのでご期待ください。

GSW

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研究室訪問:東大院理/地殻化学実験施設

皆さんこんにちは,GSWです。
さて,今回は研究室訪問のレポートです。

2022年9月17日,放射化学会第66回討論会の合間に,東京大学大学院理学系研究科 平田岳史先生の研究室に伺いました。
平田先生の研究グループでは,隕石や岩石に含まれる極微量元素の同位体分析を通じて,試料の起源や形成過程,年代の推定を行っています。
また近年は,生体中微量金属元素と生命現象との関わりについて解明する学問領域(メタロミクス)への応用も進められています。
これらの研究を支援する基盤技術として,平田先生らは質量分析法やレーザーアブレーション装置の開発にも積極的に携わっており,今回の研究室訪問では,研究に使用している最先端の分析装置の数々をご紹介頂きました。

平田先生の研究室がある化学東棟は東大本郷キャンパス最古の建物だそうで,竣工はなんと1916年。
関東大震災や東京大空襲を乗り越えた,100年以上の歴史がある建物なのです。
建物内に入ると,ところどころにクラシックな装飾に施されており,同行のKIMさんも「おしゃれ~!」と感嘆の声をあげていました。
まずは平田先生に福島のお土産(ゆべしラングドシャ)をお渡しして,その後は実験室へ。

ナノ粒子を分析中の学生さんとともにicpTOF(TOFWERK)の前にて。
撮影下手な私を見かねて,平田先生がかっこいい画角で撮って下さいました。
こちらの部屋にはFFFが2機種あり,それぞれの原理と特徴について教えて頂きました。

     

研究室で最も稼働しているという,Nu Plasma 2(Nu Instruments)を挟んでディスカッションする平田先生と高貝先生。
高速多点アブレーションが可能なJupiter(ThermoFisher)と併せて使うことが多いとのことで,Npさんも興味深々です。
周辺には自作のアブレーションセルがいくつもあり,日々改良を続けている様子が伺えました。

     

有機化合物イメージングのためのイオン源(この日は故障中)とレーザーアブレーション装置は自作。
接続されているのはSelexION(AB SCIEX)です。

これから稼働予定のIRIDIA(CETAC)は,vitesse(Nu Instruments)と接続するつもりとのこと。
この日はユーザートレーニングの真っ最中で,CETACの技術者が英語でレクを行っていました。
元素イメージングにかかる時間が従来よりも100倍速くなり,しかも全元素モニタリング可能ということで,「バケモノ」(平田先生談)のような性能を発揮してくれそうです。

実験室奥にある平田先生お気に入りの作業スペース。
真上には陽圧管理のための巨大なファン,すぐ後ろにはNeptune(ThermoFisher)がどっしり構えており,適度な閉鎖感が秘密基地っぽさを醸し出しています。

精密同位体分析をするためか,ホコリが装置周辺に滞留しないよう室内は陽圧状態に保たれており,実験室へ入室するときはスリッパへ履き替えるなど,コンタミ管理は高貝研よりも少しストイックです。
こういった文化の違いを体感できるのも研究室訪問のおもしろさですね。

質量分析装置とレーザーアブレーション装置の見本市のような研究室で,自作のレーザーアブレーション装置がまだまだたくさんありました。
いずれの装置も野心的な設計で,「分析化学が主役になる」という平田先生の言葉が反映されているように感じました。

平田先生,この度は見学を受け入れてくださりありがとうございました。
いつかこのようなすごい装置たちを扱えるよう,さらに精進したいと思います。

GSW

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日本放射化学会第66回討論会で研究成果を発表しました

2022年9月15日-17日、東京大学本郷キャンパスにおいて開催されました日本放射化学会第66回討論会で博士課程の大学院生1名および客員研究員1名が研究成果を発表しました。

また、高貝先生は、招待講演を行いました。

【招待講演】

・高貝慶隆, 柳澤華代, 青木譲, 古川真, “Sr-90の質量分析のフロンティア ~微小・微量・イメージング~”

【ポスター発表】

・柳澤華代, 松枝 誠, 古川 真, 平田 岳史, 高貝 慶隆, “レーザーアブレーション-ICP質量分析による90Srのマイクロスケールイメージング”

・中川 太一, 鈴木 怜花, 松枝 誠, 寺島 元基, 堀田 拓摩, 岡 壽崇, 北辻 章浩, 高貝 慶隆, “放射性微粒子のフッ素系界面活性剤のpH依存相分離現象に基づく均一液液抽出”

 

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日本分析化学会第71年会(@岡山大学)で研究成果を発表し、優秀ポスター賞を受賞しました

2022年9月14日-16日、岡山大学において開催された日本分析化学会第71年会で大学院生4名が研究成果を発表しました。

そして,木村梨子さんが優秀ポスター賞を受賞しました(発表144件中20件)。

【口頭発表】

・深谷夏希,山口克彦,高貝慶隆,“フーリエ変換によるフローインジェクション分析法の高感度化:流路内反応・多流路系への適用”

【ポスター発表】

・鈴木怜花,中川太一,松枝誠,寺島元基,高瀬つぎ子,高貝 慶隆,“粉砕機による金属ナノコロイド分散液の調製とTEM観察容易化のためのマイクロ液相への封入技術”

・齋藤文加,尾形祐輔,柳澤華代,松枝誠,大沼知沙,高貝 慶隆,“二元共重合体マイクロポリマーに対する金(III)イオンの優先的吸着および化学的脱離”

※展望とトピックスに掲載されました 展望とトピックス抜粋

・木村梨子,佐藤常寿,高貝慶隆,“トリチウム水のアルギン酸ゲルへの移行現象と塩の影響”

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高貝先生が文部科学大臣賞(工学教育賞)を受賞しました

高貝先生が第26回(2021年度)文部科学大臣賞(工学教育賞)を受賞しました。

高貝先生としては,科学技術分野の文部科学大臣表彰(令和2年度)に続き,2度目の文部科学大臣からの表彰となりました。

今回,対象となった受賞内容は「理工学的専門教育と福島の地域課題に向き合う放射線教育の相乗効果による次世代人材育成プログラム」です。

授賞式が,2022年9月7日(水)に日本大学理工学部(東京)にて行われ、2022年9月8日(木)16時より福島大学にて記者会見が行われました。

受賞名:文部科学大臣賞
標題:理工学的専門教育と福島の地域課題に向き合う放射線教育の相乗効果による次世代人材育成プログラム
受賞者名:高貝慶隆,山口克彦

 

 

 

 

 

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JASIS 2022

2022年9月7日

皆さんお久しぶりです。MWです。

 

9月7~9日に幕張メッセで開催されたJASIS 2022に参加してきました!

JASISのことは,先輩方からウワサを聞いており今回の参加はワクワクしながら行ってきました。

田舎者なので幕張メッセに着けるか不安でしたが,しっかり者のもんじゃくんがいますので安心です。

もんじゃくんは保護者です…(いつもありがとう!!)

 

会場に到着してまずは堀場製作所のブースへ。

↓  案内と解説をしていただきました。

昔のpHメーターの展示もありました。最初はpHメーターだと分からず,最新型までの進化に驚愕!

     ←通りすがりの人が「懐かしっ!!」と声がでるほどのpHメーター

 

展示されている新製品はオシャレで,最近では装置の外観にもこだわっているとのこと。

なかには,有名車(車名は忘れてしまいました)のデザイナーが手掛けた装置もあり,装置の性能だけでなく外見の進化も感じました。

ピンク色のファンシーな見た目の装置もありましたが,研究室にあったらとても浮きそうですね…(笑)

最新の装置や普段見かけない装置など様々なものを見て聞いて勉強することができとても充実した1日となりました!

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ラマン測定@日本大学工学部

2022.9.5

 

皆さんこんにちは!KIMです。

さて,遡ること1か月前の9/5に,日本大学工学部でラマン分光装置を用いて測定させていただきました。

近いようで遠い郡山…同じ福島県にある大学ですが,なかなか伺う機会が無く,日本大学は初上陸でした。

こちらがラマン分光装置です。

高貝研にはない装置なので貴重な経験でした。

お昼には学食に行ってまいりました!

日大のガラス張りの学食の外観とは似合わないような唐揚げ定食を食べました。

ただ,福島大学のご飯の量よりも若干多いような感じが…?

(工学部だけのキャンパスだけだから…?)

 

辺りを見渡しても男性が多く,近年女性が多い高貝研ではない光景でした。

先生曰く,物理工学科や電気工学となるともっと女性が少ないようです。

「リケジョ」の皆さん頑張らないとですね!

 

N先生,N研の皆様ありがとうございました!

KIM

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中間貯蔵事業見学会

2022年9月1日

 

こんにちは!もんじゃです。

ちなみに,Hzくんが話題にしていたナッツボンは噛まない派です。

 

先日,飯館村で開催された中間貯蔵事業説明会に参加してきました。

 

県内ではこれまでに約1,400万m3(東京ドーム11杯分)の除去土壌が発生しています。

この大量の除去土壌の最終処分量を減らす取り組みとして飯館村長泥地区では,除去土壌の再生利用が行われています。
再生利用では,除去土壌をバルクスキャンと呼ばれる機器によって測定します。測定の結果,8,000 Bq/kg以下のものを盛土や農地に利用するという取り組みです。

 

写真右上の濃い橙色の骨組みがバルクスキャンです。

 

なんとこの機械,見た目とは裏腹に非常に高精度で測定ができるという代物です。
人は見た目に依らないとは言いますが,機械も見た目に依らないのですね。

 

現在では,長泥地区での測定が終了したため解体作業が行われています。

 

バルクスキャン見学後に,再生土壌を使用した農作物の栽培についても説明を頂きました。

 


再生土壌を利用した水田(のどかな田園風景でした)。

 

バルクスキャン見学時に遭遇した,にわか雨により服がやや湿っていたため,時折吹く風が生暖かく感じられました。

 

最後に,花卉栽培についても見学しました。

 

キキョウやバラなどの様々な花が栽培されていました。

 

作業現場や村民の方々の癒しとなっているようです。

高貝先生も癒されていた?かもしれません。

 

もんじゃ