イギリス王立化学会の『Chemical Communication』誌のissue 65 (4th Aug 2016)に研究成果が掲載されるとともに,当該号のバックカバーデザインに選ばれました。
【カバーデザイン】 RSCのサイトより,PDFが無料でダウンロードできます。
【概要】
金ナノ粒子(AuNP)は,様々な分野で応用されている最先端の機能性材料の一つです。しかし,AuNPは,濃度が高いと容易に凝集してしまう性質があります。したがって,高濃度の状態で,AuNPの単分散の状態を保つことは大変困難です。本研究では,温度感応性界面活性剤を用いることで,合成・濃縮・抽出のプロセスをワンステップで行い,単分散状態の高濃度のAuNPを作ることに成功しました。界面活性剤には,両性イオン界面活性剤を使用して,金イオンからワンステップで合成・濃縮・抽出し,市販のAuNP溶液の約250倍の高濃度状態を作成しました。この状態は,室温で少なくとも3ヵ月間以上,維持できることを実証しました。